先天性心疾患の運動療法 アメリカの成人先天性心疾患ガイドライン(2018)から

先天性心疾患の運動の効果と制限について調べています。

2018 AHA/ACC Guideline for the Management of Adults With Congenital Heart Disease を見てみました。

AHA/ACCとは?

AHAはAmerican Heart Association(アメリカ心臓協会)

ACCはAmerican College of Cardiology(アメリカ心臓病学会)

です。

運動についての記述は?

3.6. Exercise and Sportsに運動についての記述があります。しかし、半ページ程度しかありません。

要約

 心臓リハビリテーションは、成人先天性心疾患患者の運動能力向上と心不全の改善に有効である可能性あり

 疾患状態によって適切な運動は違う

 臨床医が定期的に活動レベルを評価して、運動の種類と強度を決めるべき

 CPETを使って計測するのが良い(トレッドミルや、自転車エルゴメータも利用可能)

 

詳細

(以下は英文を一部抜粋して和訳しています)

身体活動は、参加者の身体的および精神的健康に有益であると広く認識されています。

活動の推奨事項は、患者の臨床状態と関心に基づいて個別化する必要があります。

運動能力は先天性心疾患によって異なり、疾患の複雑さが増すにつれて能力が(一般的に)低下するという証拠があります
患者の病変ごとの典型的な運動能力に関する知識は、適切な活動の推奨を行う際に重要です。

自発的な活動は通常、最大運動能力の40%から60%ですが、フィットネストレーニングは最大能力の60%から80%で行われます。

運動能力は、最大酸素消費量で定義されます。

CPETを使って評価するのが一番ですが、トレッドミルまたは自転車エルゴメーターも、CPETと比較して貴重な情報が利用できない可能性があることを認識して、運動能力評価に使えます。

心臓病患者の他の集団と同様に、不活動は運動能力の低下につながります。
定期的な運動と心臓リハビリテーションは運動能力と心不全症状を改善する可能性があり、奨励されるべきです。

 

まとめ

一般的な情報のみですが、CPET等で計測して、医師の指示のもとでやるのが良いとされているようです。

この文書は、成人先天性心疾患を対象にしているので、子供の場合に当てはまるかは定かではありません。

注意点

公開情報をまとめたものです。ミスの可能性もあります。必ず元文書で確認ください。