アメリカ心臓協会 先天性心疾患の子供と大人に向けた運動の奨め(2013)

 

論文

タイトル

Promotion of Physical Activity for Children and Adults With Congenital Heart Disease

A Scientific Statement From the American Heart Association

著者

Patricia E. Longmuir Julie A. Brothers Sarah D. de Ferranti Laura L. Hayman George F. Van Hare G. Paul Matherne Christopher K. Davis Elizabeth A. Joy Brian W. McCrindle

出典

Circulation. 2013;127:2147–2159

リンク

https://www.ahajournals.org/doi/full/10.1161/CIR.0b013e318293688f

内容

図示

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内容の図示

ざっくりとした要約

医療提供者が先天性心疾患患者に行う、活動的なライフスタイル推奨のやり方について書いてあります。
運動の効果や、先天性心疾患患者の運動の安全を保障する臨床研究はほとんどないとしています。
 
活動制限の少ない人向けや、活動制限しなければいけない疾患を持つ人向けのカウンセリング方法について記載されています。
「医学的に活動制限が必要な場合でも、すべての患者に身体活動を促進し、患者および重要な他の人が適切な種類の身体活動を楽しむことが奨励されるようにします」と書かれています。
 
患者が自分で運動実施計画をたて望ましい生活に変えていくことを、医療従事者が助けるということだと思います。
患者の事情や生活パターン、価値観も考慮して運動計画をたて、検証しながら進めると記載してあるところが、印象的です。
それによって、患者が勝手に内容を変更したり、飽きたりしないようにすることで、運動を継続していけるようにすることを狙っています。
運動量を患者に自己申告してもらうと、オーバーに報告しがちなので、加速度計や歩数計心拍計で計測することを推奨しています。
 
このほか、注意しなければいけない疾患事例についての記述もあります。
 
かなり手厚い運動支援の実施を推奨していて、これを実施しようとするととても大変だと思いますが、患者としてはとても良いことだろうと思います。

注意点

この内容を何かの判断材料とされる場合には、必ず原著をご覧ください。

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