コロナウイルスへの感染と先天性心疾患(イタリアの論文) 深刻な人はいないがまだデータが少ない

コロナウイルスへの感染で先天性心疾患の人はどうなるのか気になります。

2020年6月8日にイタリアの事例が論文化されています。

 

論文


COVID-19 and Congenital Heart Disease: Results from a Nationwide Survey
Jolanda Sabatino 他著

Journal of clinical medicine 2020 Jun08 Vol. 9 issue(6)

 

リンク

 

COVID-19 and Congenital Heart Disease: Results from a Nationwide Survey

 

まとめ

 

この研究以前には、先天性心疾患のCOVID-19患者について公開された研究はなかったと書かれています。

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イタリアでの先天性心疾患とコロナウイルス感染

イタリアの8病院の集計をしています。

2020年2月21日から4月4日までで、子供4人と大人72人です。

このうち9人だけがウイルス感染が確認されていて、ほかの67人はWHOの基準で感染者と判定された人です。

全員すでに退院していて、死亡者はいません。

 

先天性心疾患患者は、コロナウイルスに感染する割合も少なく、症状も軽いとの結果です。この理由は、先天性心疾患患者は

  • 感染しないように気を付けている(ウイルスに会わないようにしている)
  • 重症化しやすい高齢者、肥満、高血圧、糖尿病などの人の割合がとても少ない

などが考えられるそうです。

ただ、まだデータ数が少ないので、今後のさらなる研究が必要です。

 

感想

重症化した例が少ないということはよいことだと思います。

ただし、データ数が少ないため、まだ結論は出せません。

今後も注意が必要だと思います。

 

注意点

元論文にグラフと文字での説明で数値が違っているところがありました。