米国心臓病学会 解説 COVID-19と先天性心疾患 10個の留意点
米国心臓病学会(American College of Cardiology)が
COVID-19 in Congenital Heart Disease: Ten Points to Remember
というレポートを2020年6月4日に公開しています。読んでみました。
リンク
COVID-19 in Congenital Heart Disease: Ten Points to Remember - American College of Cardiology
どんなレポート?
この文書は、「COVID-19:小児と成人の先天性心疾患におけるパンデミックの影響」というレポートの要約です。元のレポート後に分かったことも追記してあります。
元レポートはpdfで29ページあります。
https://www.ahajournals.org/doi/10.1161/JAHA.120.017224
内容まとめ
10 points to rememberなのですが、患者視点から、10個のうちの一部をまとめてみます。
診療について
先天性心疾患患者も重症化リスクが高い可能性がある
以下の人々はリスクが高い可能性あり
- フォンタン手術後の単一心室患者
- 慢性チアノーゼおよび心室機能低下の患者
- 重度の肺高血圧症の患者
- 免疫不全患者(心臓移植を受けた患者を含む)
- 未治療の重大な先天性心疾患の乳児
- 先天性心疾患のある成人冠動脈疾患または全身性高血圧患者
すべての心臓の薬は、明確な禁忌が生じない限り、コロナ疾患の間継続を推奨
例:
など(薬名はわかりやすさのため参考として書きました 本文には書いてありません)
病院の訪問が延期または制限されるため、医療者は治療計画を見直し、これらの患者の治療へのアクセスが遅れた場合の意図しない結果を考慮する必要がある
コロナ疾患の対応状況、研究について
- COVID-19に関する治療法や知識はまだまだ発展途上
- 先天性心疾患患者のコロナの影響、治療に対する反応、およびウイルス接触直後の予防の有効性を評価するために、いくつかの試験が進行中
- 巨大な冠状動脈瘤の発生を含む重度の川崎病とのコロナ症状との類似点がわかってきた
感想
まだ、公開されているものは少ないですが、コロナと先天性心疾患の関係の研究も進んでいるようです。
診察間隔が長くなったり、電話などでの診察になったりしていることで起こる問題点も気になっています。