フォンタン者が高地に短期滞在したときの反応 スイスの論文
先天性心疾患者が標高が高いところに行ってよいのか気になります。スイスの研究でフォンタン者が高地に短期滞在した効果についての論文がありました。
論文情報
Cardiopulmonary adaptation to short-term high altitude exposure in adult Fontan patientsts
(成人フォンタン者の短時間高地滞在時の心肺の適用反応)
Roger Staempfli(ベルン大学)他著
Heart 2016;102:1296-1301
リンク
https://heart.bmj.com/content/102/16/1296
まとめ
16人のフォンタン者と14人の一般者をユングフラウヨッホ(3454m)に連れていく
滞在時間は6時間
低地(ベルン)と高地(ユングフラウヨッホ)で安静時および運動時の肺血流量を測定
高地での運動能力の低下はフォンタン者も一般とあまり変わらない
高地に行ったことによる重大な悪影響はなかった
長期滞在は悪影響を及ぼす可能性がある
被験者が少ない点に注意
感想
スイスっぽい研究です。
数時間の滞在であれば、3500m級の高地でも問題はないとの結論で驚きました。
心拍出量が低下せず、運動能力の低下も一般者と同じなので、問題ないという結論の様です。
(本当にその判断が正しいのかはよくわかりませんでした)
長期間の滞在は問題発生があるとの記述なので、高地に住み続けるのはリスクがあるようです。
関連の論文をさらに読んでみたいと思いました。