2000–2020で最も引用された100の論文

研究の影響力を調べるために、他の研究者の論文で引用された数をみることがあります。先天性心疾患の最も影響力のある論文についての研究がありました。

論文情報

The 100 most influential articles in congenital heart disease in 2000–2020: A bibliometric analysis
Jef Van den Eyndeab他著

International Journal of Cardiology Congenital Heart Disease
Volume 4, 2021

リンク

https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S266666852100080X

 

まとめ

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2000年から2020年に引用が多い論文の分野

2000年から2020年までで引用数が多い論文を調査

  独自の臨床的な記述の論文のみ(解説、ガイドライン、メタアナリシス等は除外)

 

主要な研究分野

ファロー四徴症、心房中隔欠損症、周産期、フォンタン、心臓外科

 

引用数の多い論文Top5(2000-2020)

  1. 心臓手術後の急性腎障害のバイオマーカーとしてのNGAL
  2. ファロー四徴症の修復後の不整脈と心臓突然死の危険因子
  3. 一般集団における先天性心疾患:有病率と年齢分布の変化
  4. 先天性心疾患の手術のリスク調整のためのコンセンサスベースの方法。
  5. 小児と成人の二次心房中隔欠損症の経カテーテルと外科的閉鎖との比較

2018年から2020年に限定したTop5

  1. 動脈管開存症の1週齢における治療の探索的ランダム化比較試験
  2. ディープラーニングを使用した時空間アーチファクト抑制を備えたリアルタイムの心臓血管MR-先天性心疾患の概念実証
  3. 小児心臓手術後の術後開胸痛の管理
  4. 成人の先天性心疾患の予後を推定し、治療を導く機械学習アルゴリズム
  5. 全エクソームシーケンシング ファロー四徴症の遺伝的寄与

感想

最近の論文に計算科学との組み合わせが出てきているのは、今の流行を反映しているように思います。

逆に2000年から2020年までで引用回数が多い論文は、2000年代初期ごろの論文が多いため、少し研究テーマが古く感じます。

様々な分野で研究が加速して、より良い治療につながってほしいです。

 

引用とは

論文の中で過去の論文を参考文献として記述します。他の論文から参考にされた数を数えたデータが公開されています。他の人から参考にされる論文ということは、それだけ影響力がある論文とも言えます。

しかし、これが全てではありません。

参考にされる回数が少ない論文でも、重要な論文はあります。

例えば、論文を書きやすい分野の論文の方が参考回数が増えると思います。