抗うつ薬を使っている成人先天性心疾患のリスク 男性の方が高い?
先天性心疾患者の精神面での問題が気になります。
成人先天性心疾患者で抗うつ薬治療を行っている人の死亡リスクに関する論文を読みました。
イギリスのRoyal Brompton Hospitalの分析です。
論文情報
Depression requiring anti-depressant drug therapy in adult congenital heart disease: prevalence, risk factors, and prognostic value
Gerhard-Paul Diller他著
European Heart Journal, Volume 37, Issue 9, 1 March 2016
リンク
https://academic.oup.com/eurheartj/article/37/9/771/2398441
まとめ
2000年から2011年
6162人の成人先天性心疾患者のうち、204人が抗うつ薬療法を受けていた
男性と比較して女性患者は2倍の数
(女性うつ病患者が多いのは一般者と同傾向)
しかし死亡リスクは男性の方が多い
抗うつ薬療法を受けている男性は、定期的な診察が出来ない場合がある
(女性はそうではない)
うつ病と診断されていても抗うつ薬治療をしていない人いる点に注意
感想
もし、男性抗うつ薬利用者の死亡リスク上昇が、定期的な医療を受けてないためだとすれば、対策は可能に思えます。
どのように支援体制を作っていくのかがポイントだと思います。