中高年先天性心疾患 アメリカ心臓協会の科学的声明
先天性心疾患の長期的な変化を調べています。
中高年先天性心疾患 アメリカ心臓協会(AHA)の科学的声明(Congenital Heart Disease in the Older Adult A Scientific Statement From the American Heart Association)が2015年に出ています。この文書では40歳以上を対象にしています。
長い文書ですので、先天性心疾患患者が加齢でおこる問題のマクロ観点からまとめてみます。
まとめ
患者と研究の状況
高齢先天性心疾患の集団は、小児および若年成人の集団とは異なり、独特
様々な状況の人がいる
- 成人期に初めて診断された人、
- 以前に緩和的修復した人、
- 小児期の外科的修復から数十年後の新しい後遺症、または残存病変がある人
研究が進んでいない点が多い
成人先天性心疾患の体系的に収集された人口有病率データ(米国)は存在しない
医療の状況
患者が最初の診察に訪れる一般病院と先天性心疾患専門機関の連携が必要
感想
先天性心疾患とは直接関係がない病気(=生活習慣病など)にかかっている状況と、罹患時の問題点を知りたいと思い読んでみました。
手術等によって、体の構造が変わっていることで、病気の診断などが難しくなることがあるとは初めて知りました。専門家である成人先天性心疾患医との関係を持ち続けておくことが大事だと思います。
また、可能な限り、若いうちから生活習慣病にならないように気を付けたいです。
肝臓に関する論文はフォンタンに関連して書かれていることが多いですが、フォンタン以外の人にもリスクがある可能性があるようです。
文献情報
Congenital Heart Disease in the Older Adult
https://www.ahajournals.org/doi/10.1161/cir.0000000000000204