先天性心疾患患者のためのサマーキャンプ(アメリカの例)
病児の自立心を育む方法が気になります。親元から離れる体験をしてもらいたいですが、制限のため通常では無理な場合もあります。
アメリカでは、どうなっているか調べてみました。
先天性心疾患患者のためのサマーキャンプが行われています。
全体像
アメリカでは、多数行われているようですが、概観してみます。
キャンプの目的
子供の自尊心を育て、社会性を身につける。
また同じような疾患がある人どうしの友情を作ることも狙っているようです。
対象者
7歳から10代の子供や、少し大人の先天性心疾患の人を対象にしています。
頻度
1年に1度、年齢別に複数回行うところもあります。
参加者の費用負担
有料のものから無料のものまであります。1年目無料、2年目以降有料のところもあります。
今年の状況
今年は、感染予防の観点から、中止や、オンライン開催になっているところが多いです。
例:Camp del Corazon
代表例としてまとめてみます。
ロスアンゼルスの西35㎞にある島で5日間のキャンプを行っています。
普段は親から離れて過ごすことが出来ない子供に、その機会を提供しています。
参加者は7歳から17歳の子供です。
キャビンでの睡眠、ネイチャーウォーク、岩壁のクライミング、ロープコース、アート&クラフトなどを体験(アメリカの他のキャンプでよくやられている内容の様です)します。
ボランティアのカウンセラー、看護師、医師がいて安心して参加できるようです。
参加者は無料で参加できます。
子供1人あたりのボランティア以外にかかる概算費用は、$ 1,200だそうです。
これを無料で提供しています。
毎年300人(複数のイベントの総数と思われます)の子供が参加しているそうです。
今年はオンライン開催です。
ちなみにCorazonとはスペイン語で心臓のことです。
ここでは、子供向けを紹介しましたが、年長者向けなど他のイベントも実施しています。
リンク
参加の様子のビデオもありました。
子供たちが親から離れて船で出航しているところがうつっています。
感想
毎年5日間のキャンプ(それ以外のイベントも)を無料で提供しているのはすごいです。
35㎞離れた島でキャンプをしているのも、医療面の支援に自信があるのだと思います。
日本だと伊豆大島が本州から25㎞、佐渡島が30㎞、種子島が九州から30㎞強、です。結構な距離です。
島に行ってしまうと、途中で簡単には帰れないということで、子供の覚悟という意味ではよいですね。
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