40歳以上の修復された心室中隔欠損者でも、酸素摂取能力が低い

先天性心疾患の長期リスクを調べています。

手術で修復された心室中隔欠損者は、定期通院をしない場合も多いが、酸素摂取テストの結果が良くないとのデンマークの論文がありました。

論文情報

40歳以上の心室中隔欠損者の機能的能力

(Functional Capacity Past Age 40 in Patients With Congenital Ventricular Septal Defects)
Marie Maagaard他著

 

Journal of the American Heart Association. 2020;9

Department of Cardiothoracic and Vascular Surgery, Aarhus University Hospital Denmark

リンク

https://www.ahajournals.org/doi/10.1161/JAHA.120.015956

 

まとめ

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心室中隔欠損者の酸素摂取能力の分析

酸素を取り入れる能力を比較。加齢に伴う変化を調べたい。

手術で修復している人も、修復不要と診断され修復していない人も、酸素取得能力が低い。

これは、日常生活でも体感できるほどの違い。

心室中隔欠損の被験者が対照比較者に比べて、とりわけ運動不足なわけではない。

年齢が上がるにつれて、能力差が大きくなる

 

高齢者は昔の方法で手術していることに注意。現在の手術結果とは異なる可能性がある。(手術年齢が高い、肺動脈絞扼術を受けた人が現在よりも多い)

感想

 心内修復をしていれば、その後は一般者と同じ生活がおくれるものだと思っていました。しかし、統計的には、若年者であっても、酸素取得機能に制限があり、高齢者になると、それが拡大していることがわかりました。

やはり、定期的な検査をし続けることが大切だと思います。

  酸素摂取機能を改善する方法については、記載がありません。